タクシーの予約は確実?実際どうなのか

  • URLをコピーしました!

タクシーを予約したい時って、どんな時でしょうか。

タクシーを呼びたいときに手配してみても、その時にタクシーの空きがなければすぐには来てくれません。

そこで、タクシーを指定した時間に確実にお迎えに来てくれることを期待して、タクシーを予約しようと考えますよね。

しかし、遅れて到着することがあったりしませんか?

3日前に予約しておいたのに・・・。

この記事では、タクシーの予約のシステムと、注意点を書いていこうと思います。

目次

タクシーの予約システムはどうなってるの?

この記事に書かれていることが、すべてのタクシー会社の予約システムとは違うかもしれないことを承知お願いします。

ただ、筆者が知っている他社を含めたタクシー会社の予約システムは、大体どこも同じです。

3日前に予約しても、当日1時間前に予約しても結果は同じ

どういうこと?

3日前に予約したら、その日時にちゃんとタクシーを用意してお迎えにくるのが「予約」じゃないの?

って思いますよね。

実は、「予約」の注文時間の15分前に、お客様のお迎え先の近くを走っている空いているタクシーを手配をするのです。

注文時間の15分前というのは、筆者が所属しているタクシー会社の時間設定です。

ちなみに筆者が働いているタクシー会社は地区ナンバー1の台数を走らせており、シェア率も40%近くを占めています。

それでも、お迎え先の場所や時間によっては、近くに空車が全然いないことがあります。

そんな時は、予約時間に遅れてタクシーが到着することになります。街の中心部から遠いほどその危険性は増します。

え?、そんなの予約の意味ないじゃん・・・・。って思われますよね。

でも、そうなんですよ。

たまたま、近くのタクシーの営業所に、予約注文がある時間から出庫するタクシーがある場合は、本来の意味での「予約」が成立します。

仕事が始まってすぐに、お仕事があるのですから。

では。なぜそんなシステムなのでしょう?

タクシーの予約システムが確実ではない理由

タクシードライバーの収入は、完全歩合制です。

限られた営業時間内に稼がなければならないノルマと、自分の生活に必要な収入を得るためには、時間を有効に使わないといけません。

14時間の勤務時間なら3時間の休憩を除くと、11時間の営業時間です。

一日税抜きで40,000円稼ごうと考えたら、3,700円/時間、稼がないといけません。

例えばですが、

本日の午前9時にタクシーにお迎えに来てほしいお客様が、タクシーを予約しました。

その予約時間に確実に間に合うようにタクシーを用意するためには、そのタクシーは予約時間の1時間前くらいから仕事をすることができなくなってしまいます。

なぜなら、まだ30分前の8時30分だからと、お客様を乗せてしまうと、そのお客様がどこへ行くのかは乗せてみないとわからないからです。

たまたま近距離で、10分くらいで終わる仕事ならいいのですが、離れた場所に行ってしまうと間に合わなくなってしまいます。

そういう理由で、予約時間の仕事をあらかじめ渡されたドライバーは、間に合わせるために1時間前からタクシーを空けておかなければなりません。

つまり、そのドライバーは1時間、収入がゼロ。ドライバーが嫌がる理由は、わかってもらえると思います。

「でも、それがお仕事でしょ!」と言われてしまえば、返答のしようがありませんが。

その1時間を休憩時間に合わせる余裕があればいいのですが、そんなにうまくはいきません。

1時間待ったとしても、その予約の仕事がそれを埋めるだけの仕事であれば喜んでやりますが、近くの施設までのお仕事で、お迎え料金他、オプション料金を合わせても1,000円ほどのお仕事だと、そのドライバーの時給は500円以下になってしまいます。

タクシー会社もその仕事に関していえば、赤字になります。

なので、予約時間近くになったら、お迎え先周辺を走っている空車のタクシーを手配する。

というシステムになるのです。

もちろん、タクシー会社もお客様の予約時間に間に合わせるために工夫をしています。

タクシーを予約注文すると、お迎え先はもちろんですが、行先も聞かれると思います。

行先がわかると、お客様をご案内した後に、その場所周辺で予約の注文があった場合は、そのタクシーに仕事を渡せるからです。

決して、近いから断る、運賃が高そうだから仕事を受ける、とは違います。

近いからといって断ることはしませんし、行先がわかるとタクシーの手配がしやすくなるからです。

午前9時の予約があり、その仕事が近距離で、1,000円前後のお仕事であっても、午前8時20分に別の予約があって、午前9時のお仕事に間に合う仕事内容なら、時間を有効に使えますし、営収もあがります。

その仕組みをうまく取り入れた配車アプリがあります。『Uber』です。

Uberアプリでは、お迎え先はもちろんですが、行先も入力しないとタクシーの手配ができないようになっています。

行先がわかっているので、そのタクシーがお客様を乗せて走っている最中でも、目的地近辺で『Uber』でタクシーの注文があった場合は、そのタクシーに注文が入るようになっています。

注文したお客様には確実な配車を、ドライバーにとっては、ご案内終了後すぐに次の仕事があるので「Win×Win」の状態になります。

タクシーを予約したのにタクシーが来ない、ではどうすれば?

1時間仕事がなくても、ドライバーにじゅうぶんな運賃が出る仕事内容であれば、たいていは確実に配車されます。

げんきんな話ですが、現実です。

では、そうではない場合。

近くの病院までだけど、予約時間が決まっていて、その時間にどうしても間に合わせたい。

これが一番難しい。

「お客様の利便性を図るのが仕事じゃないの?」と言われればそうなんですけどもね。

人間の行動は、たいてい同じです。

通勤ラッシュはなぜ起きるのか?といえば理由はかんたんで、たいていの会社の出勤時間が同じだからですよね。

それと同じ理由で、病院の予約時間があるからとタクシーを注文しても、タクシーの台数が足りません。

同じ時間に予約のある患者様がたくさんいるからです。

行先の病院はさまざまで、同じ病院ではありませんから、当然時間がかぶります。

雨の日は特に足りなくなります。タクシーの配車注文の電話が鳴りやむことがないくらいにです。

お客様は当然ですが、いつならタクシーが迎えに来てくれるのか?を聞いてくるのですが、そんなことはわかるはずがありません。

今、ご乗車しているお客様が、どこまで行って降りるかを全部のタクシーで把握しきれないからです。

ただ、予約された注文に関しては、優先順位が高いので予約時間に間に合わなかったとしても、大きく遅れることはあまりありません。

しかし、そんな事情はお客様には関係がないことなので、「予約したのにタクシーが来ない!」とクレームになります。

そういったクレームがあまりにも多くなったのと、怒ったお客様が、キャンセルをせずに別の方法で移動してしまい、せっかくお迎えに行ってもお客様がいない。

そうなると、待っているお客様がまだまだいるのにも関わらず、使えないタクシーが多数出る状態になります。

一時期、注文の集中する時間帯は予約を受け付けないことにしていたほどです。

予約を受け付けても、確実に間に合わせることができるかどうかは、その時になってみないとわからない、ということと、お客様から怒られるのは、予約時間に大幅に遅れて配車のかかったドライバーだからです。

無線で配車が入ったと思って、とってみたら予約時間が午前9時、配車のかかった時間が午前9時10分と、最初から絶対に文句を言われること確定の配車がはいるのです。

これでは、仕事が嫌になって辞めてしまいます。

「病院の予約があって、どうしてもその時間に行かないといけないので何とかしてください。」

と、何度言われたことでしょう。

空車のタクシーがいないことを説明しても、食い下がるので電話の時間が長引いて、他の電話に出られなくなるというのも悪循環。

そういう人たちがたくさんいるのです。この先もっと増えるでしょう。

ですので、確実に時間に間に合わせようと思ったら、タクシーを使うことは実はリスクなんです。

お迎え最中に事故にあったり、工事渋滞、自然渋滞などなど。

お迎え最中の事故はたまにあります。そんな時は別の車を手配するのですが、時間には間に合わなくなります。

バスも交通事情で時間の遅延はしょっちゅうなので、鉄道がいちばん時間がきちんとしています。

では、どうしたらよいかといえば、配車アプリを使用するのが今のところ有効な解決手段だと考えます。

電話注文だと、そのタクシー会社でしか配車できないので、空車のある会社を探して何度か電話をする必要がある場合でも、配車アプリなら、お迎え先の近くを走っている、アプリ会社と契約をしているタクシー会社の、すべての空車に注文がかかります。

電話注文より、配車アプリで注文した方が早くタクシーが到着するし、注文を受けたタクシーが、どこを走っているのかをアプリで確認ができますので便利です。

ただ、そんな便利な配車アプリですが、問題もあります。

スマホやタブレットを使うことが難しい高齢者の方たちは、配車アプリを使えないのです。

本当はこういった高齢者の方たちが、一番困っているはずなのにです。

じゃあ、タクシーの台数を増やせばいいじゃないか。となりますが、簡単ではありません。

タクシーが足りないのか?といえばそうではないのです。

タクシーが足りない時間帯がある」、でも、その時間帯を外せば、タクシーは逆に余っているのです。

電車でも、バスでもそうですよね。ラッシュ時以外は空いていて椅子に座れる、と同じです。

そのタクシーが足りない時間帯を補う意味で、日本のライドシェアが始まったはずですが、機能していない気がします。

この問題については、解決するのは難しいですね。

現状では、タクシー配車アプリを有効に使うことが、電話注文でタクシーを手配するよりかは確実だと思えます。

まとめ

タクシーの営業所に電話をすれば、いつでもタクシーがお迎えに来てくれる・・・、わけではありません。

営業所はタクシーが入出庫する場所で、出庫する時間がきまっており、普段はタクシーがいないからです。

たまたま休憩ついでに車庫に帰ってきて待機している空車がいることはありますが、いつもいるとは限らないのです。

確実にタクシーを手配したいと予約しても、確実とは限らないのがタクシーの予約システム。

筆者の働いている会社については、

タクシーを、たとえ数日前から予約しても予約時間の15分前に、お迎え先の近くを走行している空車のタクシーに手配をする

が基本のシステムです。

街の中心部に近い、空車のタクシーがたくさん走っている場所だと、ほぼ確実に到着しますが、街中心部から外れると時間に遅れることがあります。

雨の日や週末の夕方は、タクシーの台数より注文数が上回ることが多いので、時間に間に合わないことが多くなります。

現状、有効な解決手段は配車アプリを利用すること。

それでも、ど~~しても必ず、確実に配車してほしいということなら『ハイヤー』を手配することです。

ハイヤーは時間貸しなので、固定料金でそれなりのお値段ですが、確実です。

その1台を貸切ることになりますので。

この問題はタクシードライバーの収入が、時間あたりの運賃がとても重要なので、解決されるのは難しいことだと思います。

近距離で初乗り料金でのご乗車も、タクシーの料金として決められたお仕事ですので、お客様が遠慮することではありませんけどね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次